ラジオ(FMあまがさき、「中西優一郎のLaw・and・Order」の第56回目)に出演致しました。
「社員のミスによる損害を身元保証人に請求できる?」
私は、工務店を経営していますが、先日、入社8年目の部下が仕事で重大なミスをし、会社が損害を被りました。部下は自ら退職しましたが、会社としては部下に損害を請求したいと考えています。
部下はお金をそれ程持っていないので、入社時に付けた身元保証人に請求しようと思いますが、できるでしょうか。
というテーマでお話ししました。
社員の採用に当たり、使用者が労働者に身元保証人を立てさせることはよく行われています。身元保証契約は、使用者と労働者本人の契約ではなく、使用者と身元保証人との契約です。
したがって、労働者が仕事上のミスや横領などで会社に損害を与えた場合、使用者は、労働者が弁済しきれない損害額を直接、身元保証人に請求することが考えられます。
もっとも、保証期間が長期に及んでいたり、責任範囲が無制限では、保証人にとって過大な負担となりますので、身元保証契約の存続期間や保証責任の限度について法律で規定しています。
番組内容の概要
番組では、身元保証人について、
「身元保証人とは?」
「身元保証人の保証期間の制限は?」
「身元保証人の責任範囲は?」
「身元保証人に通知する義務は?」
「身元保証人の賠償額はどうやって決めるの?」
などについてお話ししました。
内容の概要は、以下のとおりです。
身元保証人とは?
・身元保証人とは
・身元保証人の役割
身元保証人の保証期間の制限は?
・保証期間の制限
・自動更新の特約の効力
身元保証人の責任範囲は?
・保証責任の限度
身元保証人に通知する義務は?
・通知する義務がある場合の具体例
・通知しなかった場合
身元保証人の賠償額はどうやって決めるの?
・考慮される事情
・損害額の限界
その他、雇用契約で気を付けること
・秘密保持誓約
・貸与物の返還
・競業避止義務
今後とも宜しくお願い致します。