ラジオ(FMあまがさき、「中西優一郎のLaw・and・Order」の第40回目)に出演致しました。
「親の遺産ってどうやって調べるの?」
私は、46歳の会社員です。
先日、父親が88歳で亡くなりました。母親は、2年前に既に亡くなっています。
父親の遺産を相続人である私と弟で分けようと思うのですが、父親とは別居していたのでどのような財産があるのかまったく分かりません。
このような場合、どうやって調べたらいいのでしょうか。弟と遺産分割をした後で、財産が見つかった場合はどうしたらいいのでしょうか。
というテーマでお話ししました。
ある方が亡くなって相続が発生した場合、遺産分割をするにあたって、誰が相続するのか(「相続人」について)、何を相続するのか(「相続財産」について)、調査を行い確定する必要があります。
「相続人」の調査は、亡くなられた方(被相続人といいます)の出生から死亡に至るまでのすべての戸籍謄本類(戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍謄本)及び相続人の戸籍謄本類を入手して行います。
他方、「相続財産」の調査は、相続人が亡くなられた方と別居していたり、疎遠であったりすると、どこに何の財産があるか分からないことがよくあります。
この点、預貯金・有価証券等は、通帳、確定申告書、金融機関に対する照会等により、不動産は、登記事項証明書、固定資産税評価証明書、固定資産税課税台帳(名寄帳)等により判明することがあります。
子どもたち相続人が相続財産の調査で困らないよう、親は生前に財産目録を作成して、どこにどれだけの財産があるか子どもたちに判るようにしておくとよいでしょう。
番組内容の概要
番組では、遺産について、
「遺産はどうやって分けるの?」
「遺産はどうやって調べるの?」
「遺産分割はどうやってするの?」
「遺産分割後に財産が見つかった場合は?」
などについてお話ししました。
内容の概要は、以下のとおりです。
遺産はどうやって分けるの?
・遺言がある場合
・遺言がない場合
遺産はどうやって調べるの?
・預貯金の場合
・不動産の場合
・有価証券の場合
・債務の場合
・財産目録とは
遺産分割はどうやってするの?
・遺産分割協議は全員の合意が必要
・遺産分割協議がまとまらない場合
遺産分割後に財産が見つかった場合は?
・遺産分割協議の要否
・遺産分割協議書の条項での対応
その他、遺産分割で気を付けること
今後とも宜しくお願い致します。