「ラジオ出演(第28回目)」のご報告(10月11日)~交通事故の過失割合って、どうやって決まるの?
ラジオ(FMあまがさき、「中西優一郎のLaw・and・Order」の第28回目)に出演致しました。
「交通事故の過失割合って、どうやって決まるの?」
先日、私の息子が、午後11時頃、会社の飲み会の帰りに酔っぱらって、幹線道路に寝そべってしまい、走ってきた乗用車にひかれました。
息子は、大怪我をし、足に後遺症が残りました。
そこで、加害者の保険会社に損害賠償を請求したいと思っています。
その際、息子が道路に寝そべっていた事情は、受け取れる金額にどのくらい影響するのでしょうか。
というテーマでお話ししました。
交通事故で被害者に支払われる賠償額は、必ずしもすべての損害額とは限りません。
被害者に過失があれば、その割合に応じて賠償額が減額されます。
では、過失割合はどのようにして決まるのでしょうか。
保険会社との交渉では、類似の交通事故に関する過去の裁判例等を目安に、個別の状況を加味しながら修正をして決めていきます。
過失割合について、当事者間でまとまらない場合は、最終的には裁判所で決定してもらうことになります。
この点、日弁連交通事故相談センターでは、過去の裁判例をもとに事故類型別に過失割合の認定基準が発表されていますので、目安を知りたい場合に参考になります。
本件のように、深夜に路上に寝ていた場合は、車からの発見、衝突の回避が遅れ、事故が発生しやすい状況といえます。
また、幹線道路においては、通常、路上に人が寝ていると予想することは困難です。
したがって、被害者の過失割合は、40~60%程度になる可能性があります。
過失割合がどれくらいになるかは、受け取る賠償額に大きな影響を及ぼします。
保険会社が提示してきた過失割合が妥当なのかよく分からないときは、専門家に相談されることをお勧め致します。
番組内容の概要
番組では、交通事故について、
「損害賠償の金額の計算方法は?」
「過失割合って何?」
「過失割合はどうやって決まるの?」
「保険会社との交渉のコツは?」
などについてお話ししました。
内容の概要は、以下のとおりです。
損害賠償の金額の計算方法は?
・治療費・通院交通費
・休業損害
・後遺障害の逸失利益
・慰謝料
・過失相殺
過失割合って何?
・過失割合とは
・過失割合の考え方
過失割合はどうやって決まるの?
・過失割合の基準とは
・過失割合認定基準表
・基本割合と修正要素
・実況見分調書
・目撃者証言
・事故状況の把握
・保険会社との交渉のコツ
その他、交通事故で気を付けること
今後とも宜しくお願い致します。