最近、会社員の方などで投資用の不動産を購入した後、キャッシュフローがしんどくなって、当社にご相談にいらっしゃる方が増えています。
これまで、当社では、個人の債務整理については、「住宅ローン」の支払いが難しくなってご相談にいらっしゃる方が多かったのですが、ご自宅以外の「投資用物件」でお困りになっている方が急に増えています。
最近の金融機関の積極的な融資姿勢で、不動産投資が活発となっています。
不動産投資は将来の資産形成に大いに活用できますが、不動産は金額が大きくなるため失敗するとダメージが大きいです。
真面目に一生懸命働いてきた会社員の方が、将来のため、家族のためを思って投資したことなのに、逆に、任意売却、破産などに追い込まれることは、大変辛いです。
特に、不動産の購入時点で良くない物件を購入すると、リカバリーすることが難しいです。
当社がご相談を受けていますと、失敗する不動産投資には大体、共通のパターンがあることが分かります。
購入前のリサーチが重要
不動産投資の失敗は、購入前のリサーチ不足が大きな原因です。
「何となく良さそうな物件だから」と、税金まで含めた全体の収支シミュレーションをしっかり検討せずに買ってしまったり、
「業者さんが勧める物件だから。金融機関の融資が付くから」など、判断を他人に任せっきりにしてしまったり、
することはリスクが大きいです。
物件に惚れこんでシミュレーションが甘くなったり、資産形成が本来の目的であるにもかかわらずあせって物件購入自体が目的になってしまうと危険です。
また、業者さん作成の収支シミュレーションは、楽観的な予測でしている場合があります(賃料の下落、空き室率、修繕費、税金を計算に入れていないなど)。
不動産賃貸業は事業なので、ご自身で、収支シミュレーションを作成できるようになっておくことをお勧めします。
良くある失敗のパターン
ご相談を受けていて、良くある失敗のパターンは、以下になります。
◎ 稼働力のリサーチ不足
・ 賃貸需要が期待できるエリアではない(立地)。
・ 競争激化による供給過剰のエリアである。
・ 家賃相場を調査していない。相場より高い家賃設定で利回り計算している。
・ レントロールの正確性を調査していない(中古の場合)。
◎ 収益力のリサーチ不足
・ 「家賃の経年下落」を考慮していない。
・ 「空き室率」を考慮していない。
・ 「管理費、修繕費、固都税」などを考慮していない。
・ 所得税(法人取得の場合は法人税)などの税金を考慮せず、「税引き後のキャッシュフロー」を計算していない。
・ 融資の返済期間が短い。金利が高い。
・ デッドクロスを想定していない。
購入してから後悔しないよう購入前のリサーチが大切ですし、日頃から勉強しておくことが必要でしょう。
今後、不動産投資ブームで、住居のほか、トランクルーム、コインランドリーなど幅が広がり、不動産を購入する方が増えると思われます。
当社では、不動産投資で失敗する方が増えないよう、知っておくと役に立つ知識を引き続きお届けして参ります。